正面ファサードを見る。右手が1期ビル(TERASO)、左手が2期ビル(TERASO-Ⅱ)。低層部分の地下1階から3階で連結し、一体化している。

TERASO-Ⅰ

この事業は西部ガスグループの中華料理八仙閣本店ビルの老朽化に伴う建替え事業をベースとしているため、営業中の店舗を休業させずに施設をつくるというテーマのもと検討され、博多駅エリアの新たなランドマークとなる商業施設をめざしスタートした。今回竣工した施設は複合商業施設「TERASO」の1期ビルとして、核テナントである八仙閣専有の施設が完成したこととなる。施設全体のデザインは『陰陽五行思想』をコンセプトとし、一期ビルはその片方を象徴的にデザインした。火の芸術と言われる中華料理をテーマに外観には『ストーブ』というモチーフを用いた。店内の燃えさかる炎が金属の五徳のような格子から噴き出すイメージである。黒い外壁はプレパレン処理したコールテン鋼で覆われ、ファサードの格子は視線を制御するだけでなく熱負荷を低減させる。格子越しに漏れ出る室内の明かりは煌々と燃える炎を表し、筑紫通りの新たなアイコンとしての存在感を主張している。

用途:複合商業施設 / 構造:地上CFT造+S造・地下SRC造 / 階数:地上8階・地下1階 / 敷地面積:4,489.84㎡
延床面積:10,004.96㎡ / 所在地:福岡市博多区 / 竣工:2011年 / Photo:Nacasa & Partners inc

受賞:第8回建築九州賞 奨励作品・日本建築学会

   第3回福岡県屋外広告景観賞 優秀屋外広告景観賞

掲載:月刊商店建築2012年6月号

   商店建築増刊 FACADE Vol.01

   九州建築選2014

TERASO-Ⅰ:黒い外壁はプレパレン処理したコールテン鋼で覆われ、ファサードの格子は視線を制御するだけでなく熱負荷を低減させる。
外装材はコールテン鋼を採用している。錆安定化処理を施したコールテン鋼は年月の経過と共に保護安定化錆を形成しメンテナンスを省力化でき、ライフサイクルコスト低減や環境負荷低減などに貢献する。またシーリングによる汚れや将来のメンテナンスを考慮し下地のPC版とコールテン鋼もオープンジョイント(等圧目地工法)で納めている
TERASO-Ⅰ:エントランス周辺を見る。外装材、ファサードの格子はコールテン鋼を採用している。
TERASO-Ⅰ:エントランスを見る
TERASO-Ⅰ:エントランスを見る
TERASO-Ⅰ:ファサード低層部カーテンウォールを見る



TERASO-Ⅰ:1階ロビーまわりを見る-1
TERASO-Ⅰ:1階ロビーまわりを見る-2
TERASO-Ⅰ:1階ロビー吹抜まわりを見る-1
TERASO-Ⅰ:1階ロビーまわりを見る-3
TERASO-Ⅰ:2階より吹抜まわりを見る
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